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お花に触れば触るほど上手くなる。だから、いまは山の頂を目指して登るのが楽しい - はたらくひと Vol.4 フラワーディレクター
「わたしは、いつも素手。このほうが花の感覚がつかみやすいんですよね」
腰にシザーケースを下げたフラワーディレクターの古屋さん。動きが颯爽としている。
社内で「手袋を着用する人」としない人の割合は半々くらいらしい。「手が荒れる人もいるので」と答えつつ、素手で菊を折り、スッと挿す。作業場を案内していただいた上司の小鎚さんが、背後から補足説明していただいた。
「菊は手で折ってスジをだしたほうが水揚げがいいというのもあって、手折りでないとダメだと言われたりしています。ただ、バラやカーネーションは手で折ると水を吸い上げる道管を潰してしまいます。なのでハサミなどを使って水揚げをします」
小鎚さんが見...
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気持ちは大事。でも、やるべきことをやりとげることが、より重要 - ディパーチャーズ・ジャパン株式会社 木村光希氏
トップインタビューvol.14 ディパーチャーズ・ジャパン株式会社 代表取締役社長 木村光希氏
料理にたとえるならば、一品だけを提供してきた店がフルコースを扱うことで、その一品に対する理解がより深まるようなことかもしれない。死化粧を施し、ご遺体を納棺する「納棺師」が葬儀社ディパーチャーズ・ジャパンを起業して5年。代表である木村光希さんは、後進の納棺師の育成学校(「おくりびとアカデミー」)を運営もしている。
ー目次ー
1. できるだけ早い段階で故人様のケアに関わりたい
2. 納棺だけをやっていたら見えなかったことは多い
3. このままで終われない!台湾大手の葬儀会社に突撃訪問
4. 『見る...
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僕にとって大事なのは、お客さんがハッピーになること - はたらくひと Vol.3 散骨コーディネーター
「困っている人がいたら、一緒に困ってあげなさい」
子供のころの祖母の口癖が仕事に限らず、生きていく上での指針になっているという桑原さん。堅実というか、どうも一見「チャラい若者」に映るのも狙いのひとつらしい。
2019年、師走。平日のお昼すぎ、東京都中央区晴海の小型船乗り場に着いた。
これから「海洋散骨体験クルーズ」に参加するのだが、わたしは三半規管が弱く船酔いが心配でならない。迷惑をかけちゃいけない。おもえば不安が増してくる。帰ろうか……。「黎明橋」を渡る間、何度ユーターンしたくなったことか。「海洋散骨を取材しませんか?」編集者Tさんから聞かれた際、小型船だというのを失念していた。とほほ...
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香典の領収証は標準ですか? 〜ご当地お葬式事情・北海道編〜
「東京では、ちがうんですか?」
えっ!?という顔で聞き返されたのは、竹本学さん(株式会社メモリアルむらもとフューネラル事業部統括部長)。札幌市内のホールを案内していただいたときのことだ。
ビジネスホテルで朝食をとり「北海道新聞」に目を通していると、見なれない紙面があった。「訃報欄」だ。
インタビュアーである筆者の実家(庭付きの民家)を葬儀場として利用してもらうようにしたのをきっかけに、葬儀関連のルポの機会が増えたが、まだまだ知らないことが多い。地方紙の訃報欄もそう。
東京の全国紙だと社会面の片隅に、財界人や著名人のお悔やみ欄を目にすることはある。不思議なもので、ふだんは気にかけたりしない...
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家族が違えば式の仕方もみんな違う。テーマがあって、そこから始まる。- はたらくひと Vol.2 エンディングプランナー
「なります。めちゃくちゃ、やる気になります(笑)」
小柄で童顔。入社4年目の高山さんは、葬儀の仕事といえば年配男性が主導するとの先入観からしばしば「あなたで大丈夫?」という目で見られる。そのときに燃えるのだという。
式場に到着すると黒のパンツスーツ姿の高山さんはまず祭壇を撮影、社内共有のチャットにあげる。告別式の現場は会社に寄らず「直行」、そのため写真を「共有」した時間が始業となる。
故人と家族との「最後の時間」を司るのが高山さんの仕事だ。名刺の肩書きは「葬祭事業部 エンディングプランナー」。
開式の1時間半前に会場に到着し、支度を整えご家族を待つのが決まりだが「2時間前に」をこころがけ...
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社員が辞めていくのは自身を否定されるようなもの。 「離職率3%」を達成した働き方改革 - 株式会社めもるホールディングス 村本隆雄氏
トップインタビューvol.10(後編) 株式会社めもるホールディングス 代表取締役 村本隆雄氏
仕事はストレスフリーでないといけない。社員が辞めていくのは自身を否定されるようなもの。人が辞めない会社にするにはどうしたらいいのか。「離職率3%」の働き方改革はそこから逆算した。
→トップインタビューvol.10 前編
「葬儀で来たはずなのに家族旅行のようだった」これが僕の中で最高評価
ー目次ー
1. 精神論では改革は進まない。現場経験を生かして、どこを削ぎ落とすか見極める
2. 働く側の視点を取り入れたからこそ推進できた改革
3. 葬儀を経験してきた人間が活躍する場をいろんなところにつくって...
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「葬儀で来たはずなのに家族旅行のようだった」 これが僕の中で最高評価 - 株式会社めもるホールディングス 村本隆雄氏
トップインタビューvol.10(前編) 株式会社めもるホールディングス 代表取締役 村本隆雄氏
日に焼けた村本さんは、にこやかにこんなたとえ話をする。グループ企業全体を「水槽」、新たに起業した「葬儀もできるケータリング会社」と母体の葬儀社。二種の「ピラニア」をガチに戦わせるのだという。
→トップインタビューvol.10 後編
社員が辞めていくのは自身を否定されるようなもの。「離職率3%」を達成した働き方改革
ー目次ー
1. もう衝撃でした。こういう葬儀場があるんだと。でも、じきにこういう流れが来ると思った
2. 葬儀はどうあるべきか。ご家族のストレスを削ぎ落とすことから見直していった
3...
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わたしは、お顔を見て、やすらかに、やすらかにと思うだけで、ほかのことは考えない - はたらくひと Vol.1 エンバーマー
「平凡な人生」の転機は「手に職をつけたい」と思ったからだという。エンバーマー認定番号0148。高校生のとき、母の葬儀で「湯かん」を目にした。不慮の事故。化粧で顔立ちがもどっていくことをただ見ていた。
「ほんとうに、わたしでいいんですか?」
笑顔で何度もそう言われた。自分にはドラマチックな出来事はひとつもないという。ポートレイト撮影のときに、自然に背筋がのびる。小学生の頃からバトントワリングをやっていたからだろうか。「さすがですね」とカメラマンが呼びかける。
「でも、油断をするとこうなります」と一瞬猫のように背をまるめ、すぐに姿勢をもどし「そこは意識しています」と口角があがる。
「エンバー...