2020年7月3日(金)開催予定のセミナー、「受けた電話は逃さない!電話対応の必勝メソッド」。
講師は、ライフアンドデザイン・グループ(以下、L&Dグループ)コンタクトセンターでスーパーバイザーを務める川端勇気。L&Dグループのコンタクトセンターでは、子会社3社と外部受託先を合わせ年間10,000件超の葬儀施行に関するコールセンター業務、及び電話アンケート調査を統括対応している。セミナーに先立ち、その内容の一部について川端から話を聞いた。
電話対応で変わる、その後の売上
━━電話の受け方が重要なのは分かるのですが、自社の対応に問題があるのかどうか、分からないんです。
葬儀社で電話を受ける体制として多くあるのは、日中は事務の方が、夜は葬祭ディレクターが当番で対応しているタイプかと思うのですが、そういった会社さんが電話対応でやってしまいがちな失敗パターンは大きく分けて2つあります。
まずは、お客さまの質問に応じる形で全ての流れを説明してしまうパターン。それと、施行担当者からの折返しとする判断が早すぎるパターンですね。
1つ目の「説明しすぎ」パターンは、知識があり、お客さまのために丁寧に、と思う担当者ほどやってしまいがちです。でも、電話だけで全てを理解してもらうのはなかなか難しい。特に逝去時に電話をくださった場合は、お気持ちも不安定な状態ですし、いくら丁寧に説明されても情報として入ってこない。
また、周辺の人口密度や、競合他社の有無などにもよりますが、霊安室からネットで探して比較検討のために電話してこられたお客さまの場合、当社の説明を聞いたうえで、他の会社さんにも電話されて相見積を取る下地の情報になっただけということにもなりかねません。
2つ目の「早すぎる」パターンは、お客さまから何らかの確約を取りきれていないままに、現場担当者からの折返しとしてしまうと、次の電話がつながらない、取り損ねるということが起こりがちです。
これらの対応が、失注するかどうかの分かれ目になるんです。
全てを答えるのが正解ではない
━━そうやって取りこぼしている案件が月に2〜3件あったとすると、1年で売上に大きな差が出てしまうことになりますね。
そうならないために、当社では必ず何か確約を取ってから電話を置くことを徹底しています。そのためにはまず、お客さまの状況を知ることです。ご逝去に伴うお迎えを必要とされているのか、事前のご相談なのか。それから、お客さまに即した情報をお伝えするために、と前置きした上で、その他の情報も伺います。
経験あるオペレーターであれば、声の調子などでお客さまの様子が分かることも多いですが、慣れていないとお客さまの質問にひとつひとつ丁寧に答えていって、最後に「実は...」と亡くなっていた事を知る。それでは遅すぎますよね。
逆に経験の浅い担当者だと、「死亡」と聞いただけで慌てて現場に回そうとしてしまう。そうすると、先ほど申し上げたように現場担当者から折り返しても、お客さまとつながらないことも多々ありますし、何より忙しい現場担当者の時間を取ることになります。
弊社のコンタクトセンターでは、3つある子会社の葬儀に関するすべての電話を対応しているので、オペレーターは常に失注率を意識しながら、売上にコミットするよう鍛えられています。
そんな彼ら彼女らがどう取り組んでいるかというと、ご逝去時は、最初の電話で寝台車の手配まで済ませられるように、場合によってはクロージングまで持っていく。
事前相談なら会員登録、お見積の作成。それが難しい場合でも最低限、資料送付だけはさせていただく。もし先方がご希望されるなら面談ご予約まで済ませます。
資料をお送りする場合は、電話を終えたらすぐに郵送準備することも大事です。L&Dグループでは、コンタクトセンターで受電から資料発送まで一連の流れで終えてしまいます。
━━必ず何か確約を取ること、電話後の対応スピードが大切なんですね。
もうひとつ、ウェブ広告を出している会社で発生するパターンとして、公営の斎場を探しているお客さまが、斎場に掛けていると勘違いして当社に電話されることもあります。
「○○斎場ですか?」と聞かれて「違います」では電話が終わってしまいます。そうではなくて、その斎場ではないところに掛かっていることは伝えた上で、お客さまのご用件を伺う。
既に、その斎場を予約されている方であれば、正確な電話番号を教えて差し上げればいいし、葬儀をしたいが詳細が決まっていないという段階であれば、通常の受電時と同じように対応すれば良い。
もちろん実際の電話では、さまざまな要素が加わって判断が難しいことも多いですよね。それにオペレーターとして熟練しても、現場のことは分からない。そこで、弊社ではオペレーターの育成や監理を、私も含め、グループ子会社で葬祭ディレクターとして経験を積んだメンバーが担当しています。身近な人の死に、今まさに直面しているお客さまと接したことがあり、葬儀施行のプロセスも理解しているからこそ、ご遺族と葬儀社の双方の立場に沿った電話対応ができるんです。
これからは追客にも力を。
━━それ以外にも取り組めることってありますか?
葬儀単価が下落していくなか、売上高を落とさないためには、ウルトラCの大きな案件を期待せず、地道に件数を積み重ねていく必要があります。
そのためには、追客も大事。イベントに来られたお客さまで会員登録がお済みでない方にフォローのお電話をする、施行後のアンケートと一緒にフォローアップする、自社サイトからの資料ダウンロード、メールでの資料請求があった場合は、さらにフォローのお電話も差し上げるなどができますよね。それも、できるだけ早いタイミングで行うことが大事です。
━━でも、ディレクターの立場からすると、受注や施行業務に付帯する電話に追われる中で、見積比較や事前相談などの電話に対応するのは結構大変です。イレギュラーだし、とてもじゃないけど落ち着いて対応できないです...。
以前、当社で案件ごとの対応時間を計測してみたことがありますが、事前相談1本に平均8分、供花の注文代行に5〜7分かかっています。日々忙しいのに、さらに追客までは大変ですよね。だからこそ、実践経験を積んだコンタクトセンターにまるごとお願いしてしまうのも良い考えだと思います。夜間電話対応だけ、フォローアップのためのアンケート調査だけといった代行も可能ですので、ご検討ください。
セミナーでは、今回お伝えした内容や、ここではお話できなかったことも具体的な事例やスクリプトをお示ししながらご説明する予定です。
無料セミナーの概要はこちら
日時 2020年7月3日(金) 13:30〜(受付開始 13:15)
費用 無料(完全予約制/先着10社限定)
会場 ライフアンドデザイン・グループ株式会社 本社会議室
住所 〒103-0027 東京都中央区日本橋3-13-5 KDX日本橋313ビル7階
※今回は、先着10社限定のセミナーとさせていただきます。
セミナーへのご参加を希望される方は、お電話にてご連絡ください。
☎ 03-3516-2877 担当:嶋崎/佐々木 受付時間:平日9:00-18:00
第1部 13:30〜14:30
講師:川端勇気
電話対応で変わる、その後の売上
・全てを答えるのが正解ではない
・お客さまに選んでいただけるトークとは
第2部 14:40〜15:40
講師:堀江陽子
あなたの会社は大丈夫?夜勤当番制度
・夜勤当番の待ち時間も「労働時間」!?
・今さら聞けない!2020年4月から適用された労働時間の罰則付き上限規制とは
尚、セミナーの内容は予告なく変更することがございます。予めご了承ください。