産経新聞社発行の終活雑誌『終活読本ソナエ』は8月24日(金)に東京ビッグサイト(東京都江東区)にて「終活フェスタ&ソナエ博」を開催した。葬儀・埋葬・供養などの終活に関する設備・機器・サービス専門展示会「第4回エンディング産業展」との共催で、東京では初となる。今回のイベントの狙いや背景について、『終活読本ソナエ』編集長の赤堀正卓部長に話を伺った。

狭い「終活」市場、
儀式はより簡素化と予測

 「6年前に『終活読本ソナエ』を立ち上げ、5年前から大阪でシニア層を対象に「ハッピーエイジング&ソナエ博」を年に2回のペースで開催してきました。以前から東京での一般向けイベントの開催を模索していて、今回ようやく実現することができたのです。ブースは同じく一般向けの情報発信を考える終活カウンセラー協会さんが、セミナーは産経新聞社が担当しましたが、多くの来場者が集まり、どちらも反響は上々でした」

画像: 産経新聞東京本社の赤堀正卓部長

産経新聞東京本社の赤堀正卓部長

 会場内では「終活」をテーマに各社が最新情報を紹介するブースを出展。セミナーではタレントの壇蜜さんや講談師の神田陽子さんらが登壇して、自身の終活や葬儀に対する考えなどを語った。

 「社会的な『終活』という言葉の認知度の割には、市場はまだまだ未成熟だと感じています。その中でどのように情報発信していくかは私たちも手探りの状態です。今後、『終活』がどのような方向に流れていくかは不透明ですが、より簡素に、より質素に、よりシンプルになっていくのではと予測しています。でも、そこに私たちは一石を投じたいと考えているんです。今回のイベント開催もその活動のひとつです」

利益を重視したビジネス活動が
葬儀や終活に及ぼす影響とは

 赤堀部長が言う「一石」とは何なのか。また、イベントで伝えたかったメッセージとは?

 「雑誌のコンセプトは『供養と絆を大事に』と『死を明るく考える』です。近年は地域のつながりや、親族との結びつきが弱まっている傾向にあります。つまり今はそうした状況の中で、最期をどう迎えるかを自分自身で考え、答えを出さなければいけない時代。葬儀などの儀式がいくらシンプルになっていっても、人を大事にすることはもちろん、前向きに死と向かい合う気持ちを忘れないでほしい。それを来場者に伝えたいと考えました」

画像: 第4回エンディング産業展の一角に終活をテーマにした各社のブースが立ち並んだ

第4回エンディング産業展の一角に終活をテーマにした各社のブースが立ち並んだ

 葬儀業界の動向も「終活」に大きな影響を与えているという。赤堀部長は業界の流れをどのように見ているのか。

 「現状は、旧来の伝統的な企業と新しく業界に参入してきた企業の二極化が生じていると見ていて、それぞれ葬儀に対する考え方も違っています。既存の業者は宗教性や地域性、伝統を意識しますが、新規参入した企業は弔いという古来の概念をどこまで理解できているのか。マーケットや利益を重視したビジネス活動が、本来の葬儀や終活の意味を薄れさせてしまうのではないかと懸念しています」

「伝統」と「絆」に向き合う
企業こそが生き残るべき

 新時代を迎えた葬儀業界では、利便性を重視したサービスやシステムのIT化が進んでいるのも事実だ。新規参入企業による新技術や新しいスタイルが次々と誕生する中で、大切にしなければならないことがあるはずだと赤堀部長は言う。

画像: タレントの壇蜜さんらが登壇したセミナーには多くの来場者が訪れた

タレントの壇蜜さんらが登壇したセミナーには多くの来場者が訪れた

 「伝統的なスタイルには多様な捉え方ができる半面、論理的・科学的根拠に乏しい部分があります。例えば仏様に手を合わせることや、葬儀での僧侶による読経などです。こうした文化を消費行動としてはあまり捉えてほしくない。他業種から参入した企業によってビジネス化やIT化が加速していく中、古き良き日本人らしい伝統と、人と人との結びつきに対して真剣に向き合っている企業にこそ生き残ってほしいですね」

This article is a sponsored article by
''.