画像: IT×リアルの融合で不透明や非効率を解消したい(後編) - 株式会社よりそう 篠崎新悟氏

<トップインタビューvol.17 株式会社よりそう 取締役COO 篠崎新悟氏>

 「よりそうのお葬式」「お坊さん便」を運営する株式会社よりそうが描くライフエンディング業界の未来とは。2019年4月より同社取締役COOに就任した篠崎新悟氏からお話を伺うインタビューの後編。
※本インタビューは3月上旬に実施しています。

 前編はこちらから → IT×リアルの融合で不透明や非効率を解消したい(前編)

理想の旅立ちによりそう総合コンシェルジュ

━━昨年の増資で重点項目のひとつに掲げられた「認知向上のためのオフラインマーケティングの強化」については、どのような計画をお持ちですか?

 我々のお客さまは40、50、60代の方々が多く、まだまだWebで全て意思決定をするよりは、テレビや新聞、雑誌を見て決定されるケースが多い。今、各社さんがCMを出されるなどマスプロモーションの動きが活発化していることは非常にポジティブに捉えています。当社でも、介護施設と提携してリアルでお客さまを送客いただくようなことも既に始めていますし、今後、積極的に進めていきたいですね。

 また、アプローチの方法としてはWebだけでなく、郵送物、電話の3方向で強化していく必要があると思っていて、Webでベースのサービス基軸を作りながら、足りない部分を郵送物やコールセンターの方でしっかり補強していくという体制が重要かなと思ってますね。

━━Webが起点でありながら、それだけでは完結しないサービスであるということですね。

 特にライフエンディングにおけるコールセンターは、非常に稀有で難易度が高いと感じています。

 まず大切な方を亡くしたという人生の中で最も辛い、厳しい局面にいらっしゃるお客さまからお電話を受けること、その中でお客さまの気持ちに寄り添いながらサポートする必要があること。加えて、お客さまへのサポートの仕方次第でお客さまが我々のサービスをご利用いただくか、もしくは他決されるか、明暗が分かれるプロフィット型のコールセンターでもあります。

 そういったことも踏まえ、当社のコールセンターは、「理想の旅立ちによりそう総合コンシェルジュ」を目指して進化していこうとしています。

 当社は、2年前に「よりそう」という社名に変更しました。そこには「よりよい選択」「理想の旅立ち」という思いが込められています。

画像1: 理想の旅立ちによりそう総合コンシェルジュ

 ロゴにある黄色のアクセントカラーの「そ」の黄色は送る方、「う」の黄色は旅立つ方を表していて、この2人が寄り添ってよりよい方向へ向かっていくことをイメージしたデザインなんです。

 この「よりそう」という社名を体現している一番のセクションとして、コールセンターは非常に重要です。現在、当社のコールセンターは、50人弱ほどのオペレーターが24時間対応しています。これまではチームに分かれていたのですが、今年3月で組織変更してチーム分けをなくし、1人のオペレーターがマルチにワンストップで対応できるように進化させていきます。

 「1人でも多くの方に『安心・信頼・わかりやすい』ご案内で理想の意思決定を後押しする」というお客さまに対する提供価値と、組織の進化として成果と顧客満足と生産性を高めるという2方向を追求して、国内ナンバーワンのコールセンターを目指していきたい。

 1人のお客さまにしっかりよりそったご案内をWebと郵送物とコールセンターによって、いかに進めていくか。それがプラットフォームを担う企業としての差別化に繋がると思っています。

画像2: 理想の旅立ちによりそう総合コンシェルジュ

パートナー企業を後方から支援したい

━━(前編で)葬儀にまつわる「不」の3点目に挙げられていた、「サービスレベル向上の伸びしろ」についてはいかがでしょうか。

 私たちは、業界を横断したデータをたくさん持っていますので、それを少しでも、パートナー企業の皆様に還元できるような仕組みをいち早く作りたいと思っています。

 その一つ目が、お客さまアンケートの結果の共有です。葬儀のサイトなどの情報を見て、誰でも書けるような口コミではなく、実際にサービスを使っていただいたお客さまから得たアンケートです。

 今、よりそうでは、よりそうによるご案内、葬儀社、斎場、施行オペレーション、アフターサービスなど6つの視点でお客さまからアンケートを収集しています。そして当社が提携する多くの葬儀社様の数値結果を元に平均スコアを出し、御社の施行に対する評価はこう、と顧客満足度を可視化できるような仕組みを作ります。

 既に年明けからアンケートの可視化について準備を進めており、集まったデータをパートナー企業様にフィードバックする形をつくる段階に入っています。そうやって葬儀社様と斎場様のプラスになるような後方支援をしながら、お客さまにも必要な情報を渡していくというような双方向でのデータ公開が考えられるかなと思いますね。

 それ以外にも葬儀社様目線での困りごとって多数あると思うんです。他の業界と比べると紙やFAXとかでのやり取りが多いとか、外注コストが多めであるとか。こういう部分を少しでもご支援できるようなことをやっていきたいと。それが業界全体のレベルを上げてお客さまに対するサービスレベルの進化に繋がると思っています。

画像: パートナー企業を後方から支援したい

エッセンスはさまざまな業界には散らばっている

━━そういった施策のヒントはどこで得ていらっしゃるのでしょうか。

 Webについては、会員機能を重視しながらナーチャリングするマーケティング手法を取り入れたサービスが極めて参考になるし、シニアマーケティングにおいては、マスプロモーションとか郵送物のエッセンスをお借りできる。また、シニアマーケティングは大体コールセンターが紐づいてくるのでコールセンター機能の対応の仕方も比較的モデルケースになりやすい。いくつか参考になりやすい近しい業界というのがあって、その組み合わせだなと思っています。
※マーケティング用語のひとつで、「見込み客を顧客に育てる」ための手法のこと

━━これまでのいろいろなご経験が今、生きている感じですね。

 そうですね。私自身、1社目は保険業界でダイレクトマーケティングをやっていて、コールセンターやプロモーションに関わり、2社目のリクルートでは住宅関係のメディアの運営やパートナー企業向け支援の営業もやっていました。これらの経験は、よりそうで事業を進めていくうえでも共通項が多いと感じています。

 なによりも、前職でトラブルの多いリフォーム紹介事業を経営責任者として再建に取り組んだ経験が今の自分の源泉になっています。

━━最後に、今後の御社の中長期的な戦略や展望を教えて下さい。

 まずはライフエンディング分野に地に足のついたサービス展開を最優先に進めていきます。我々が対お客さまとパートナーの皆様とのハブになって、ライフエンディング業界をより良くしたいと思っています。

 1人のご利用者さまがライフエンディングサークルを経る中で、我々のサービスを利用していただくことでワンストップでお困りごとがすぐに解消できるサービスを早く実現したいですね。

 対パートナー様との関係で言えば、2013年〜2018年の5年間で事業所数が9,000から8,000に減少しており、今後もその傾向が続いていくとみています。そうなると1社さんが対応される、お亡くなりになる方の人数は、大局で捉えたらどんどん増えていく構造なんですよね。そこを少しでも下支えできるよう、事業サイドの非効率を改善しつつ、お客さまの満足度も上げていけるようなご支援ができたら、と思っています。

 そうやって、お客さまとパートナーの両方を支援できるライフエンディングプラットフォームを実現したい。その中で不透明とか非効率を解消するチャレンジをIT×リアルの融合という形で推進してまいります。

画像: エッセンスはさまざまな業界には散らばっている
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私が選ぶ、この一冊

篠崎COOに、おすすめの一冊をご紹介いただきました。

『なぜ、働くのか: 生死を見据えた「仕事の思想」』田坂 広志著

「人生のターニングポイントで、読み返す本です。
なぜ働くのかってすごくシンプルな質問だけど、答えるのは結構難しいと思っていて。そこにはいろいろな動機がある。私がなぜ今、この仕事を頑張ろうとしているのか立ち返るいいきっかけをくれる本なんです。

 父が経営していた会社が、バブルがはじけたことによって厳しい局面に入るという栄枯盛衰を見てきたこともあって、父を超えるような経営者になりたいというところが私の働く源泉になっているんですけど、そういうことを自分の中で再認識できる本だったりもするんですね。」

【プロフィール】篠崎新悟(しのざき・しんご)

1980年4月、東京都生まれ。2002年にアリコジャパン(現:メットライフ⽣命)に新卒で⼊社。ダイレクトマーケティングビジネスに従事した後、2006年に株式会社リクルートにて住宅領域のポータルサイトを展開するSUUMO事業に携わる。2014年に同社子会社の株式会社ホームプロ代表取締役社⻑に就任、2017年より株式会社リクルートで⼾建・流通・請負営業統括本部の部⻑として活躍後、2019年4⽉より株式会社よりそうCOOに就任。

▼株式会社よりそう公式サイト
https://corp.yoriso.com/


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