一般社団法人 全国優良石材店の会(東京都品川区、代表:吉田剛氏、以下全優石)、一般社団法人 日本石材産業協会(東京都千代田区、代表:射場一之氏、以下石産協)、全国石製品協同組合(東京都港区、代表:太田明氏、以下全石協)は、東京都との間で、都立霊園内において地震・風水害等の災害が発生した場合に、全国から石材業者を招集し迅速な復旧活動を可能にする「都立霊園における災害時の園路復旧活動に関する協定」を、2018年12月14日(金)に締結した。

締結までの経緯

「都立霊園における災害時の園路復旧活動に関する協定」締結の最大のきっかけは、2016年4月の熊本地震である。

地震発生当時、全優石・石産協・全石協の3団体はそれぞれの会員にボランティアを呼びかけ、その呼びかけにより、全国から石材業者が駆けつけた。
しかし、ボランティアの受け入れ態勢を整えることに時間がかかり、作業開始が遅れてしまった。
 この熊本地震の経験から、首都直下型地震への備えとして、迅速な復旧と被害の拡大防止が急務になると懸念した業界3団体は、東京都建設局公園緑地部霊園担当課の指導に基づき、議論を積み重ねた。

 また、熊本地震だけでなく、東日本大震災、2018年6月の西日本豪雨、9月の北海道胆振東部地震など、墓地も深刻な被害に見舞われる一方で、無事の報告等に訪れる墓参客も多く、その安全確保が課題となった。この流れを受け、全国に先駆けて、石材業界初となる災害協定を東京都と締結する運びとなった。

協定締結期間

平成31年3月31日まで
(文書による終了の意思表示が無いときは、1年間延長し、その後も同様)

協定書の主な内容

東京都から協力要請があった際は、各団体に所属する全国の石材業者を指定された都立霊園に出動させ、以下の復旧活動を実施する。

1.園路の通行に著しい支障を及ぼしている墓石・囲障等の移動と集積
2.上記を実施するにあたり、必要となる情報の収集と資機材の確保
3.そのほか、東京都が必要と認める復旧活動

協定締結団体

・社団法人 全国優良石材店の会   : 東京都品川区上大崎2-7₋15
・一般社団法人 日本石材産業協会  : 東京都千代田区神田多町2-9 日計ビル2F
・全国石製品協同組合        : 東京都港区芝大門2-9₋14 5F

協定締結団体について

一般社団法人 全国優良石材店の会 (ぜんこくゆうりょうせきざいてんのかい)
http://www.zenyuseki.or.jp/
 全国の優良石材店約300社で組織された墓石業の専門店グループ。一生に一度のお墓づくりの際、消費者が「安心して頼める店づくり」となることを目標とし、1983年に創設された。以来、お墓づくりを「心の福祉産業」として、供養の心とお墓を大切にする“お墓大切社会”の形成を目的とし、さまざまな活動を展開。
 一般の消費者に向けては、お客様のお墓を石材店と全優石の双方でお守りする、全国で唯一の『ダブル保証書』発行の発行、『お墓講座』の開催、お墓に関する相談(建墓、改葬、墓じまい、空き墓地情報等)を承るフリーダイヤルサービス等を実施している。
 社会的課題への取組みとしては、会員石材店を通じた「みどりの募金活動」がある。
 また、2011年12月からは、被災地の想いを受けて各自治体に建立寄贈する「津波記憶石プロジェクト」を展開。東日本大震災で発生した津波のおそろしさと教訓を残すための石碑「津波記憶石」を建立した。2018年7月、復興に大きく貢献する取組みとして、復興庁より感謝状が授与された。

一般社団法人 日本石材産業協会 (にほんせきざいさんぎょうきょうかい)
http://www.japan-stone.org/
 石材業界に法人格を持つ統一団体の「声」のもと、各団体が協力し2001年11月に「日本石材産業協会」を設立、2009年に社団化され、現在は「一般社団法人 日本石材産業協会」として活動する。「石材産業の健全な発展と更なる向上、新たな石文化の創造に努め、社会に貢献すること」を目的に、全国約1200社の「石」に関わる様々な業種で構成された全国団体である。
 加盟業種は採石業、石材加工業、墓石小売業、建築石材業、また石材輸入・卸業、工具メーカーや石材に関するIT企業といった関連業など、多岐にわたる。
 当協会の活動は、石材の産地を証明する「石材産地証明書」の発行、販売や売り込みを行わない「全国お墓なんでも相談室」、お墓に対する正しい基本知識を有した「お墓ディレクター」の認定、地震被害調査・研究、お墓の安全性の検討、災害により被害をうけた墓地の復旧作業など広範囲に及ぶ。「石」の魅力を伝え、石にまつわるあらゆる「安心」をお届し、社会に貢献することを願いとする。

全国石製品協同組合 (ぜんこくいしせいひんきょうどうくみあい)
http://zenseki.or.jp/
 2012年設立。全国47都道府県の石材会社及び同関連会社が結集し、強力な組織化・連携のもとで石材業界の指導的役割を担い、消費者ニーズへ的確な対応をし、石材業界の健全な発展を目指す団体。日本人が大切にしてきた供養文化を守るため、消費者に正確な情報を提供し、石材業界の健全な発展を目指している。
 経済産業省認可2012004情第5号取得。


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