風薫る爽やかな季節を迎えました。しかし、新型コロナウイルスが猛威を奮う中、先行きに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。危機的な状況への素早い対処、そして未来に向けた取り組みを可能にするために重要になるのが予実管理。

そこで今日は、予実管理が葬儀社の経営にどう役立つのか、ライフアンドデザイン・グループ(以下、L&Dグループ)で、葬儀社向け事業コンサルティングサービスを担当する嶋崎に話を聞きました。

L&Dグループがコロナ渦中でも業績を落とさない理由

━━緊急事態宣言が5月末まで延長されることが決定しましたね。長期に亘る外出自粛要請が葬儀業界に与える影響も気になります。そんな中でも予実管理は有効なのでしょうか?

新型コロナウイルスの感染者数が日に日に増え、葬儀参列者の間でクラスターが発生したこともあり、全国的に葬儀が小規模化・簡略化されるケースが増えています。

そんな中でも、L&Dグループは、4月も件数・売上・利益いずれも例年と遜色ない実績で終えることができました。それはなぜか。東京をはじめ7都府県で緊急事態宣言が出された翌週には、専務取締役である伊藤の主導の下、今後の状況を予測してグループ会社合同で、単価対策とオペレーション改善の2つの会議を週次で開催し、具体的な施策を実行したためです。

当社グループは、従来より各社が日次で売上・件数目標と実績との差異を管理しています。ですので、小さな変化も見逃さず、素早く対策を講じることができます。これこそが予実管理による事業運営の好例ですね。

とはいえ、「今は厳しくとも、コロナ禍が終息すれば問題は解決する」と考える方もいらっしゃるかも知れません。ですが、コロナ禍が人々の価値観に与えた影響は大きく、人々の行動に様々な変化をもたらしています。

さらに今後の人口動態推計を見ると、今までどおりのやり方では生き残れない会社が出てくることは想像に難くありません。

画像: ライフアンドデザイン・グループ株式会社 事業戦略本部 部長 嶋崎元

ライフアンドデザイン・グループ株式会社 事業戦略本部 部長 嶋崎元

これから、特に地方はますます厳しさを増す

━━死亡者数は増えていく予測だとテレビのニュースで見ました。そうすると葬儀件数も増えるのではないのですか……。

確かに、総務省の統計によれば、今後、年間死亡者数は増え続け、2040年には168万人に達するとされています。しかし、都市部への人口流出が著しい地方都市では、それよりももっと早い段階で死亡者数も減少に転じるでしょう。

例えば、A市で1999年に人口が10万人だったとします。年間で亡くなる方が1,000人いらっしゃったとして、平均の葬儀単価が150万円。すると15億円の市場規模ということになりますね。

そのA市にあるBという葬儀社が40%のシェアを持っていたとして、売上は6億円。当時はだいたい13%程度の利益が出ている会社が多かったですから、逆算するとコストは5.2億円程度です。

しかし、2030年にA市の人口は8万人に減少し、死亡者数も800人くらいになるとしましょう。
葬儀単価も平均120万円くらいに下がっているかも知れません。とすると、市場規模は10億円足らずということになります。B社のシェアが20年前と変わっていないとすれば、売上は4億円弱。

葬儀単価が150万円から120万円に下がっても、コストは大きくは変わらないので、ざっくり10%減として4.7億円。これを売上から差し引くと、損益はマイナス7,000万円。

シェアを維持しても、やり方を変えないでいると、気がつけばB社は赤字になってしまうんです。

画像: これから、特に地方はますます厳しさを増す

先細りになる未来に向けて、次の手を打つためには

━━ひと頃に比べると参列者が減って、単価も下がってきていることは薄々感じていましたが、街から人が減っていることにこれほど大きな影響があるとは考えていませんでした。

ですから地方の葬儀社さんほど、しっかり予実管理をするべきなんです。これから経営が先細りになることが見えているからこそ資金を確保して、次の手を打っていかないといけない。

そのためにまず、現状を把握しましょう。件数、単価、経費などを細かく分析し、今後、当社が健全に運営を持続するために何をすべきか?3〜5年の中期での戦略を検討します。そして、決まった戦略を実行するにあたって、予実管理が重要になってきます。

冒頭、コロナ禍を例に、危機的な状況で素早く対応するために予実管理が有用だとお話ししましたが、さらに戦略を達成するための道しるべとしても役に立つのです。

予算を立てるには、将来起こりうる様々な事象を想定する必要があります。例えば、今年はC市に2ホール出店するとして、建設費用を借入れで賄うのであれば、月々の支出として借入金返済を見込んでおく必要がありますね。新しいホールが黒字化するには数年かかるので、その分の赤字を既存ホールでカバーする必要がある。

そういったことが見えて初めて、予算が立てられます。そうして立てた予算計画を達成するために、日次、月次での実績を把握するのです。

これは、ダイエットと同じです。「カッコよくなってモテたい!」といくら念じていても、自動的に痩せたりはしませんよね(笑)。理想体重と、今の自分の体重との差を知る。さらに、いつまでに何キロ痩せるか決めて、ダイエットを始めないことには結果は出ません。

さて、痩せるためには何をすればいいでしょう?そう、消費するカロリーが摂取カロリーを上回ればいいのです。毎日、食べたものと運動量を記録する。少し食べすぎて摂取カロリーが増えたなと感じたら、週末、ちょっと長めにジョギングして消費カロリーを増やすとか、記録することで自身の状況を視覚化し、タイムリーに態勢を立て直すことでダイエットを成功に導きます。

━━立てた戦略を「絵に描いた餅」にしないために予実管理を活用するのですね。

それもこれも、明確な目標があるからできること。そして、その目標に近づいているか把握するため、常に実績を把握し、適切に軌道修正することで思い描いた未来を手にすることが出来るのです。

具体的な販売計画の立て方、実績管理を回すための体制づくりについては、フューネラルアカデミーにて基礎知識をお伝えし、実技を通じて体得していただく予定です。ぜひ、開講をお楽しみに!


夢を実現するための予実管理、お伝えします。

着実にステップアップを図りたい葬儀社さんを応援します!

ライフアンドデザイン・グループでは、葬儀社の成長戦略に必須となる予実管理の適正化をサポートしています。ご興味があれば、いつでもご連絡ください。

<ご支援例>
・現行の予実管理の精度チェック
・「使える」予実管理の立て方を伝授
・予実管理体制の構築支援
・中期経営計画策定に関するご相談

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