画像: ライフアンドデザイン・グループ株式会社 経営管理本部 人事総務チーム リーダー 堀江陽子

ライフアンドデザイン・グループ株式会社 経営管理本部 人事総務チーム リーダー 堀江陽子

自社に必要な人材を適時に確実に採用することは、事業計画の遂行に必要不可欠。しかし、「採用したい人材が応募してくれない」「内定を出しても入社に至らない」などの悩みをかかえている採用担当者も多い。

採用活動を上手く進めるには何が必要か。ライフアンドデザイン・グループ株式会社(以下、L&Dグループ)で子会社を含めたグループ全体の採用戦略を統括する経営管理本部 人事総務チーム リーダーの堀江に話を聞いた。

今だからこそ優秀な人材採用のチャンス!?

━━新型コロナウイルスの影響は、採用の現場にも出始めているのでしょうか。

緊急事態宣言が一部地域を除いて解除されたことで、人々の動きも少しずつ活気が戻りつつありますが、長期的には経済環境が悪化することを懸念して、採用活動を控える企業も増えています。

厚生労働省が4月28日に発表した一般職業紹介状況に関する報告を見ると、3月の有効求人倍率は1.39倍で、前月に比べて0.06ポイント低下しています。葬祭業が含まれる「生活関連サービス業,娯楽業」の新規求人数(新卒・パートタイム除く)も前年比で20%近く減少しました。

画像: 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年3月分及び令和元年度分)について」 www.mhlw.go.jp

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年3月分及び令和元年度分)について」

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一方で、今後はリストラなどによる求職者の増加が予想されます。そうなると需給の関係が変化し、これまでは良い人材を確保しようと高めに提示されていた給与額も下がり、ここ数年続いていた売り手市場が一気に終息するであろうことは想像に難くありません。

アフターコロナでは、葬祭業界もまた、厳しい経営を迫られることになりますが、採用についていえばチャンスと捉えることもできます。これまでは他業界・他社に流れていた優秀な人材を適正な給与額で獲得できる可能性も出てきているのです。

中小企業の採用は今後も厳しい状況は続く

━━では、今までよりも採用はしやすくなるということでしょうか?

優秀な人材を獲得できる可能性が出て来たとはいえ、採用活動全体としてみたときには中小企業の中途採用は引き続き、厳しい状況が続くでしょう。では、どういった点で厳しいのでしょうか。

(独)労働政策研究・研修機構が昨年行った調査によると、新規の人材獲得に苦労している企業に求人募集した際の状況を聞いたところ、「募集しても応募がない」との回答が半数以上を占めました。また、「応募者の資質が自社の求める水準に満たなかった」「採用に足る応募者だったが、賃金・労働時間など条件面が折り合わなかった」といった理由で採用に至らないという回答も3割近くありました。

画像: www.jil.go.jp
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さらに、「採用に至ったが早期に離職してしまい、定着しなかった」という回答も1割近くを占めています。別の調査(下表参照)では中途採用1人あたりにかかる平均コストが80万円強となっていますから、せっかく良い人材が見つかったのであれば、長く働いてもらえるようミスマッチを防ぐ対策も重要になってきます。

画像: 中小企業の採用は今後も厳しい状況は続く

━━たくさんの応募者から選べる状況ではないからこそ、自社に合う人材から応募があったときに備えて、内定辞退や入社後の早期離職を防ぐための対策をしっかり整えておく必要があるのですね。

採用プロセスの見直しで前期比400%の採用獲得!

L&Dグループ子会社のライフアンドデザイングループ西日本(旧社名:洛王セレモニー)では、昨秋、葬祭ディレクターを2ヶ月で12名を採用し、前年比4倍の採用を確保しました。繁忙期までに必要な人材を獲得できたことで、葬儀受注を取りこぼすことなく着実に売上増につなげることが可能になったのです。

━━どういう方法で採用人数を増やすことができたのですか?

その理由は、採用プロセスの新しい取り組みと、短時間社員制度の導入にあります。応募があった時点から、内定、定着するまでの過程をひとつひとつより良いものにしていったのです。

画像: ライフアンドデザイン・グループ西日本で行った採用プロセス改善項目

ライフアンドデザイン・グループ西日本で行った採用プロセス改善項目

まずは応募時点の対応。どの応募者も企業に応募した直後が、最も意欲が高いタイミングです。ですから、応募があったら即、対応!!また、これまでは履歴書を郵送してもらうのを待ってから面接を行っていましたが、面接時に持参してもらえば良いと割り切って面接までのスピードを上げました。

それと、企業も「選ばれる側」であるという認識を持つことも大切です。面接時に水やお茶など飲み物が出たり、採用担当者の印象が良かったりしたことで好感度が上がり、内定応諾につながることも少なくないのです。

また、面接担当者は、社長や人事総務のメンバーだけでなく、現場の責任者が対応するようにしました。より柔軟に面接スケジュールを組むことができますし、スキル・経験などの判断においてミスマッチを防ぐこともできます。

これらは決して珍しいことではなく、多くの企業が取り組んでいます。当たり前のことだからこそ、出来ていないと、それだけで競合に負けてしまっている可能性がありますよ。

画像: 採用時に実施した手法、効果があった手法 就職みらい研究所(リクルート)「就職白書2019」 data.recruitcareer.co.jp

採用時に実施した手法、効果があった手法

就職みらい研究所(リクルート)「就職白書2019」
data.recruitcareer.co.jp

それから、内定を出した人材に確実に入社してもらえるよう、就業環境の改善にも取り組みました。例えば、個々人の状況に合わせた働き方ができるように短時間社員制度を導入したり、入社直後から社会保険が適用されるように変更するなどです。これらは入社の意思決定に大きく作用してきます。

そして、入社したら終わりではなく、むしろそこからがスタート。入社時研修や、現場での教育体制など入社者に不必要な不安感を抱かせないよう、適宜フォローできるような仕組みをつくり、定着まで導くことも考えましょう。

もちろん、会社の規模や地域性によって取るべき対策は異なります。効果的な人材採用戦略を知りたいという方は、ぜひ当社までご相談ください。そもそもいつまでに何人採用すべきか。今後の事業戦略に合った人物像とは、などさまざまな視点から御社の採用を支援します。


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