画像: お話を伺った、電話アンケートオペレーターの坂本さん

お話を伺った、電話アンケートオペレーターの坂本さん

サービス品質向上のために欠かせない顧客アンケート。紙やメールではなく電話を使うことで、よりリアルなお客様の声が得られるらしい。
どうすればお客様の本音を引き出せるのか、ライフアンドデザイン・グループ株式会社(以下、L&Dグループ)で電話アンケート調査を担当する坂本さんにお話を伺った。

回収率80%!
書面アンケートでは拾いきれない「本音の声」をヒアリング

━━紙やメールで行うアンケートとの違いを教えていただけますか

「もっとも異なるのは回収率ですね。L&Dグループの場合、電話アンケートの回収率は80%。残り2割は、何度か電話してもつながらないとか、回線を既に解約されていたなどです。

直接会話することで、確実に回答いただけますし、こちらの質問意図も正確に伝わり、精度の高い情報が得られます。それに、相手に合わせて質問の仕方を変えることで、『あぁ、そう言えばね…』と思いがけないコメントをいただけることもあります」

例えば「お手洗いのタオルが薄かった」「お花がだんだんしおれてきて元気がなかった」など、その場では言えなかったけれど心に引っかかっていたことも、電話アンケートであれば引き出すことができる。

「細かいようで、こういった内容が一番、口コミにつながるんです。それらのお声をすぐに反映して、サービス品質の向上に活用できるのも電話アンケートの良い点だと思います」

“第三者の立場でお聞きすることで
お客様の気持ちも緩むんです”

━━実際の電話アンケートは、どのように進めるのでしょうか?

「お電話は、ご葬儀の3日後から2週間以内にします。ご葬儀から1週間くらい経つと、喪主様も少し落ち着いて振り返る余裕が出てこられるので、その前後の時期が答えていただけやすいようです」

最近は電話詐欺が増えていることもあり、知らない番号からの電話は警戒されがちだ。そこで同社では、電話アンケートをスムーズに行うため以下のような手順を踏んでいる。

①施行後、施行担当者から喪主に電話アンケート実施について了承を得る。
②オペレーターが電話した際に、施行された会館名、施行担当者の名前などを確認したうえでアンケートに入る。

「喪主様がお顔を知っている担当者から事前に依頼していること、私たちオペレーターがお電話したとき最初に、会館名や施行日時、担当者名など具体的な項目を伝えることで、お客様も安心してくださいます」

質問は、スタッフの対応・会館・お花・料理・費用などに対する印象を時系列で聞いていく。

いちばんのポイントは、第三者の立場でお聞きするということです。担当者を知っている自社の人間がアンケートを取ろうとすると質問にバイアスがかかってしまい、なかなか本音の声を聞き出せない。ですので私たちアンケート部門は、自社グループの施行担当者とは一切会わないようにしているくらいです。

一方、お客様もお世話になった担当者に対して苦情を言うのは勇気がいるものです。第三者的機関を名乗ることで、お客様の気持ちも緩みます。

さらに、このアンケートはお客様が嫌な思いをされていないか会社側が心配してのことだと申し上げると、お客様も『せっかく連絡してくれたのだから、伝えることで改善の役に立てれば』というお気持ちで回答してくださるんです」

加えて、位牌や仏壇、お墓、四十九日法要の準備や、行政への諸手続きなどに不安がないかなども問うことで、アフターサポートにつながることもあるそうだ。

画像: L&Dグループ各社で使用されている、電話アンケート結果報告書

L&Dグループ各社で使用されている、電話アンケート結果報告書

お客様の意見をありのままに
忖度なく報告する

電話アンケートでは、思わぬ回答をいただくこともある。

「あるプロ野球チームの大ファンだったという故人のお話を伺って、式場にさりげなく球団グッズを飾ったところ『厳粛な式にしたかったのに残念だった』というお声を頂戴したことがありました」

お客様の気持ちに寄り添ったつもりが、過剰サービスと受け取られる。過去の成功例が全ての喪家に通ずることではない。当たり前だが、そういったことも気づかせてくれる。

「反対に、近隣にお住まいの喪主様で、お式を担当したセレモニースタッフが毎日、会館周囲を掃除したり草むしりをしたりしているのを以前からご覧になっていて、それをお褒めいただいたこともありました。

これらは、なかなか社内からは見えないので、社員のモチベーションアップや公正な人事評価にもつながります

集めた回答は全社員に共有し
サービス品質向上につなげる

集めたアンケートは、どのように活用するのか。

L&D グループ子会社である洛王セレモニーでは、電話アンケートの調査報告書はメールで全社員に共有される。

良い評価があれば、お互いに称賛しあい、クレームに対しては、どうすれば改善できるかを全社メールで議論する。そのやり取りを他の社員も目にすることで会社全体のサービス品質向上に役立っているという。

お客様の声を引き出すため
質問スキルを日々研鑽

━━答えていただきにくい質問などはありますか?

「そうですね……やはり施行担当者への苦言でしょうか。直接でなくてもお客様にとっては言いづらいものですよね。逆に費用は一番、ご意見を伺いやすいです。費用の話が突破口になって、最初は問題ないとおっしゃっていた方が『実は・・・』と別の項目についてお答えくださることもあります」

━━質問するスキルも大切ですね。

「当社では最初、葬儀の受注やお問い合わせに対応するコンタクトセンターのオペレーターに、電話アンケート業務を兼務させることを考えていましたが、やってみるとすぐに、それは難しいと分かりました。

お客様が言いにくいこと、ご自身では明確に認識されていないことを聞き出すには、傾聴力や質問の仕方が重要で、それにはやはり経験を積み重ねることが大切です。

また、お客様としっかり向き合うためにも、専任のスタッフが対応する方が、結果として多くの有益な情報を引き出すことができます。そこでアンケート専門の部隊をつくることにしたのです」

アンケート調査の品質は、管理者が随時、実際の聞き取り調査の音声録音を聞いてチェックしている。また、担当者同士でも、お客様からうまく回答を引き出せたときなど、そのときの問いかけ方、口調などを他のメンバーに共有し、日々ブラッシュアップに努めているそうだ。

画像: 実際に、電話アンケート調査を模擬体験させてもらった。 穏やかな口調で、思ったことを伝えやすい雰囲気

実際に、電話アンケート調査を模擬体験させてもらった。
穏やかな口調で、思ったことを伝えやすい雰囲気

電話アンケート調査は
リピーター獲得にもつながる

「施行に良い印象をお持ちだった場合は、『葬儀後も気にかけてくださるなんて!』と感謝のお言葉をいただくこともあります。逆に不満をお持ちだったお客様も、お電話で思いの丈を話され、こちらが真摯にお聞きすることでわだかまりが解消される場合もあります。

アンケートのためのお電話自体が、葬儀社のイメージアップ、フォローアップにも役立っているんです。

ですので、私自身は、電話アンケート調査は品質チェックの目的だけでなく、リピート客獲得につながるものではないかと考えています」

   

**「電話アンケート調査代行サービス」の導入をご検討の方へ**

L&D グループでは、電話アンケート調査業務の代行サービスを行っています。
ご興味がある方は、まずはお電話にてご連絡ください。
電話アンケートで確認されたい内容をお伺いしたうえで、お見積書の作成をいたします。

☎ 03-3516-2877  担当:嶋崎/吉永  受付時間:平日9:00-18:00

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