石材業界唯一の経済産業省公認団体「全国石製品協同組合(以下、全石協)(東京都港区、理事長 加登隆三氏)」は、全国の30歳以上の男女109人(2018年137人)の「お墓じまい」を行った人に2年連続でアンケート調査を実施し、得られた回答結果の概要を発表した。

少子高齢化、都市部への人口の流入、供養の簡素化・簡略化を背景に、お墓の継承者問題に端を発する“墓じまい”がインターネットやマスメディアでも多く取り上げられている。全石協では、“墓じまい”を実際に行った人が、どのように思っているのかを調査するためにアンケートを実施した。

【アンケート結果サマリー】
◇墓じまいを行った理由は、「継承者がいない」48.6%
◇墓じまい後の遺骨の行き場は、「永代供養墓」が27.5%でトップ、別な墓所への移動など、何らかの遺骨の埋蔵施設に納骨する人が9割近くを占め、散骨など遺骨の埋蔵を伴わない「墓じまい」を行った人は1割強しかいなかったことが2年連続同様の結果となった。

― “墓じまい”についてのアンケート調査概要 ―
【調査対象】全国 全国30歳以上~ 男女
【調査期間】2019年8月2日~2019年8月31日
【調査方法】インターネット調査
【有効サンプル数】109人片倉町939-6

“墓じまい”を行った理由

画像: “墓じまい”を行った理由

「墓じまい」をした理由で最も多かったのが、「継承者がいない」48.6%、2番目に29.4%で「お墓が遠い」、次いで11.9%で「お墓の維持費が高い」。構成比率は異なるものの2年連続同じ順位であった。維持費などの経済的な理由より、「継承者がいない」「お墓が遠い」などの物理的な問題が理由であることには変わりなかった。

“墓じまい”をした後の遺骨について

画像: “墓じまい”をした後の遺骨について

墓じまい後の遺骨の行き場を尋ねると、27.5%が「永代供養墓」でトップとなり、2018年にトップであった「新しいお墓を建てて納骨」は今回のアンケートでは、2番目に多い26.6%という結果となっている。また、遺骨の埋蔵施設への納骨が2年連続8割以上となった。

《まとめ》
墓じまいを行った後の遺骨の納骨場所は、「既存のお墓への移動」と「新しいお墓を建てて納骨」を合わせて、過半数(41.3%)を超え、永代供養墓と納骨堂等の施設をさらに加えると、8割を超えることから、”墓じまい”が「お墓が必要なく無くしてしまう」ことではなく、お墓の引越し(改葬)の一つの過程(お墓の撤去(墓じまい))⇒お墓の移動⇒移動先のお墓への納骨)にすぎないことが2年連続で示された。

”墓じまい”という言葉が、インターネットやマスメディアでしばしば取り上げられ、“墓じまい”イコール“お墓を撤去して納骨場所をなくしてしまい、墓参などの供養行為を行わない”といった、あたかも「日本人の供養心が薄れている」、あるいは「お墓離れが進んでいる」かのような論調が散見されるが、アンケートの結果、実際に“墓じまい”を行う人は、お墓を別に用意し、先祖や故人を供養し続けるのが最も一般的な姿であることが、この2年連続でのアンケートで示された。


This article is a sponsored article by
''.